実践編:知らない言語を3か月で話せるようになる方法

今回は言語シリーズの第3弾で、『学校に通わずに、全く知らない新言語をあっという間に覚えた方法』の実践編です。 

過去2回はこちらから見られます。

 →第1回:現地の言葉を学ぶ5つのメリット

 →第2回:準備編知らない言語を3か月で話せるようになる方法
 


改めてこの方法のメリットやこのやり方が合うであろう人を書いておきます。

➤メリット 

・格安で学べる(学校に通わないため)

・短期間で可能(目安は3~4ヶ月) 

・現地で仕事をしながらでも学べる

・国や言語の種類が変わっても対応可能


➤このやり方がピッタリな人 

・海外で働きたい人(英語はある程度可能だけど現地語を全く知らない人) 

・これから現地に行って全く知らない環境で生活をしてみたい人(コチラは日本語しかできなくても平気です)

といった感じです。


今回の実践編ではどういう手順で覚えるかについて触れていきます。7つのステップとそれぞれの目安期間、ゴールを書いておきます。

なお、期間はあくまで3か月で覚えたい人のための目安です。もっとかかってもいいし、もっと早くてもいい。自分の目標に合わせて変えてみてください。




ステップ1)生活単語を覚える

生活単語とは、主語系(代名詞、指示語)、1~10の数字とそれぞれの桁、生活動詞(食べる、買う、行く等)、視界に入るものの名前です。書けなくていいし読めなくていいので、とりあえず言葉に出せるようになりましょう。

ここでの目標はその単語とボディランゲージを使って自分の行動したいことを伝えられるようになることです。


ちなみに、この時点では相手の話していることは全く分かりませんがそれでいいんです!身振り手振りやいろんな人に聞いていって目的を果たすことができることがステップ1のゴールなので。 



ステップ2)初期質問文を覚える

まず、初期質問文ってなに?というところからですが、

・これは何ですか? 

・○○は現地語でなんて言いますか?

・もう一度言ってもらえますか?

・ゆっくり話してくれませんか? 

 のような『言葉を覚えるための質問文』です。


ここでは現地語ハンドブックを活用する覚えが早いです。上記の質問文はどの本にも掲載されているはず。

また、現地語ハンドブックはやさしい短文でまとまっているので今まで使ってこなかった単語も入ってきますね。


ちなみに初期質問文にも段階があります。

1)見せる
最初はその文章に付箋を貼っておいて、それを見せましょう。笑顔で指させばそれで充分!何とかなります!笑

2)読む
見せることに慣れてきたら、次はそれを声に出してみましょう。ゆっくりで発音が変でもいいんです。まずは言ってみる!伝わらなければその後見せる!それに慣れてくれば次のレベルに進みます。

3)空で言える
最後は見なくてもその質問が出てくるようになることです。向こうが質問に答えてくれるレベルの発音なら汚くてもOK!


この3段階を練習しているうちに、相手の言っている言葉がゆっくりで短文(2~3語で構成される文)であれば何となくイメージができるようになり、Yes Noの受け答えが可能になります。

これがステップ2のゴールです。



ステップ3)単語×単語を覚える

単語×単語というのは、『私×食べる』『私×行く×スーパー』『大きい×ハンバーガー×欲しい』などの文章もどきです。だいたい単語を2~4つつなげて話すようなイメージです。


例えば名詞10個と動詞10個を知っていれば、単純計算ですが10×10で100通りの言葉が話せます。

赤いとか、甘いとか、小さいとかの形容詞も覚えてもいいでしょう。とりあえず必要だと思ったものだけでいいので。

こうやって自分の知っている言葉の範囲内で言葉を発する機会を多く作りましょう。何としてでも目的を達成させたいという意志を持って行動することが大事ですね! 

あと話を面白くしたければ形容詞を覚えていくことも大事です。


そして目につく興味を持ったものの単語はちょくちょく調べて単語の数をすこーしずつでいいので増やすことです。特に大事なのは『興味を持った単語』という点。いきなり法律の単語覚えようとしたって興味がなきゃ覚えられないですからね。


「次の会議で〇〇って単語が必要だから!」とか、「友達に〇〇って言いたいから!」とか、「趣味の〇〇を現地語で言うには…」とかそのくらい身近なものから覚えましょう。

この単語のかけ合わせの習慣と単語を少しずつ覚える習慣がついたら次のステップに進みましょう。



ステップ4)主要単語・基礎文法を覚える

ここにきてやっと文法です。長かった…。

会話でよく出てくる単語や、主語+述語+修飾語の平常文を作れるようになりましょう。

ここで使うのは現地語ハンドブックです。だいたい後ろの方に簡単な文章の作り方とか載ってますよね。


また、ステップ3で単語×単語の会話ができるようになっていれば、平常文などの基本文型は簡単にできると思います。なにせ文型は単語をどこに配置するかですから。 
さくっと文章が作れるようになったら折り返し地点到達です!



ステップ5)短文に詳細さを少しずつ足していく

ステップ4で覚えた単語や文法を使い、自分の言いたいことを少し文章で話せるようになったと思います。 次は接続詞、過去形、未来形、等を覚え始めましょう。

これを覚えると文章を詳細に伝えたり長くすることができるため、自分の言いたいことをさらに正確に伝えることができるようになります。


ちなみにインドネシア語は過去形がないので、日本人にとって覚え始めるのがとても簡単だと言われています。(はい、ばっちりインドネシア語の宣伝です。笑)

紙に書いたものを見ながらゆっくり話すのでも構いません。自分の言いたいことが伝わって返事が返ってくるようになってきたら十分です。



ステップ6)難しい文法を学ぶ(動詞の変化など)

ここでも使うものはインターネットの言語学習サイトです。現地語を教える日本語サイトは探せばだいたい出てくるでしょう。初級~中級だけなら正直インターネットで十分調べられると思います。 主に現地語の文法、規則性を学び始めます。


僕が色々使った結果、良かったのは東京外語大学の言語モジュールというもの。いろんな国の言葉を文章、動画、などから体系的に無料で学べる良いサイトです。

詳しくは触れませんが、インドネシア語は頭に特定の文字が付くと自動詞化したり、受動態になったり…という規則があります。

それと同じようなものを調べ、その規則性を覚えましょう。1つずつ覚えたら何かの形で実際に使うことを忘れずに。

ここまでできれば日常生活には困らないですし、友達と楽しく会話できるようになっているはずです。



ステップ7)あとは語彙力を増やすだけ!

7ステップの最後まできてやっと単語帳の出番です。遅いと思われるかもしれませんが、ここまで単語帳はなくてもやっていけます。

僕自身も単語帳を見始めたのなんて1年経った頃ですから!(威張れることではありませんが持っていなかったんです。しかし十分対応できました。笑)


持論ですが、最初に単語帳バリバリやり始めると勉強を辞めちゃう人が多い気がします。知らない言葉を無理やり詰め込んでいくからでしょうが、疲れ方が2倍以上な気がします。

それなら『自分でできる範囲のことをやる→足りないと感じる→単語帳を使い始める』という流れの方が継続させやすいですし、何より理にかなっています。


ここまでで生活に必要な単語は粗方覚えているので、ここからは会話をより楽しむための語彙力アップです。 僕はインドネシア語の単語を覚えるのにこれを使っています。

頻出順になっていて、使う機会の多いものから学べるので僕のやり方にはピッタリでした。色々な方の話を聞いていると皆さんこれを使う方が結構いました。そもそもインドネシア語の単語帳自体が少ないため、その中でいいものとなると限られてくるようですね。


こういう単語帳から覚え使うようになると、友達と議論ができたり相談事も乗れるようになります。話す幅が広がったら話すこともより楽しくなりますから、どんどん話すようになり言葉の良い循環ができるようになります。


僕はそのせいで『お前はよくインドネシア人とインドネシア語で喋ってるから日本人ぽくない!』とまで言われました。何とも嬉しい言葉ですね~。笑



それでは最後に単語記憶のおススメ方法を書いておきます! 

新しい単語はイメージとリンクさせる

突然ですが学生時代の英語学習のとき、頭の中で日本語に置き換えてませんでしたか?それは工程を一つ追加して頭の中を混乱させる原因を作っているとも言えますし、非常に効率が悪いです。


上の図と見比べながら読んでもらいたいのですが、例えば鶏肉が欲しくて『Ayam(アヤム。インドネシア語で鶏肉を指す)』と言葉にするとしたら、先に欲しい鶏肉のイメージがあるはずです。

大きさだったり、焼いた香ばしい匂い、ジューシーな肉汁……お腹が空いてきました。笑


冗談はさておき、それを一度日本語化してから現地語に変換するのではこうなります。

「えーっと、鶏肉ってなんていうんだっけ?んーっと……Ayamだな!」

実際にはこれをすごく短い時間で考えるのでしょうが、自分で自分に負荷をかけているので、数が増えれば辛くなりますし、キリがありません。詰め込み式英語学習で話せるようにならないのはこれが原因の一つです。


鶏肉のイメージを見たらそれは鶏肉ではありません。Ayamです。そうなるくらいに結びつきを強くすることです。



では逆パターンの例をいくつか。

脇息(きょうそく)という言葉があります。なんだかわかりますか?(一応古語なのかな?)

単語を見ただけだと何を指す言葉なのかわからないかもしれません。もしこの単語を覚えようとしたときに、一旦自分の知っている単語に置き換えてから覚えていると、『聞いたことあるけどなんだっけなー現象』が起こります。それは頭の中でイメージにつながってないから。


正解はこれ。↓


そう、ひじ掛けのことなんです。バカ殿が出だしのシーンで「あー暇だなー。じぃよーなんか面白いことないかー」って時に使っているやつです。

脇息という言葉を聞いたらこのイメージが沸いて来ればもう思考しなくても反射的に出てくるようになりますね。


次に小さな子供が新しい言葉を覚えるのにどうやっているかを考えてみてください。『悲しい』という単語を覚えるのに説明文はないですよね?だって子供ですもん。説明する方が難しいし。笑

その場合、お母さんが泣いている表情とか、友達がしょんぼりしている場面から『悲しい』を学ぶわけです。

新しい言語を覚えることも同じことですね。


そのため、その物のイメージや場面をいかにストレートに現地語と結びつけられるかが重要です。

さっきのAyamであれば、単語を聞いたら、それは『Ayam→鶏肉→イメージ』ではなくそのまま『Ayam→イメージ』です。


そうして覚えたものは自分の頭の中にイメージのある限り、どんな場面でもすぐに使うことができますし、慣れてくればイメージと直結させて覚えることも苦ではなくなります。 

現地語も日本語と同じように単語=イメージで考える練習をしましょう!




いかがでしょうか?日々現地語が頭の中に増えていくので、常に見返したりノートに書きとったりといった努力はもちろん必要です。ただし、それは何の学習にも必要なことなので今回の学習法に限らず避けては通れません。


私は色々な学習法を試しましたが、この7ステップが一番覚えやすかったです。

海外で働くためにはタフさと臨機応変さが求められることもしばしば。ぜひ英語だけでなくこういった言語もできるようにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


過去2回はこちら

 第1回:現地の言葉を学ぶ5つのメリット

 →第2回:準備編知らない言語を3か月で話せるようになる方法
 


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