僕がインドネシアから学んだAI時代の歩き方の第2回。
前回でお伝えしたかったのは2つあって、
1つめは『AIの到来はただピンチなわけじゃない。幸せの価値観を変えるチャンスだから、それを知ってもっと幸せに生きようぜ!』ということ。
2つめは『知ってる?インドネシアは日本より貧しいのに幸せ感じまくりなんだぜ。不思議だろ?』ってこと。
ここだけ読むと変な宗教だと勘違いされるかもしれないから、ちゃんと 前回の投稿 も読んでくださいね!笑
第2回は『なぜ日本人は幸福度が低くて、インドネシアは幸福度が高いのか』について。
僕はインドネシアに住んで、インドネシア人の考え方を観察しつつ、日本のことも外から観察してみました。その結果、僕の中で出てきた仮説は "日本人の幸福度は日本の戦後の発展とともに落ちていってるんじゃないか" ということ。
日本の幸福度が低い原因を歴史から紐解きます。
日本は自分の心を生贄に戦後を生き抜いた
➤日本の戦後復興と幸福感
なぜ日本は幸福度が低いのか?
結論から言うと、日本は自己否定を利用して急成長をしてきた歴史があるからです。
共通理解を持つために歴史の流れをさらっと紹介しますと、舞台は第二次世界大戦敗戦直後です。
その当時は敗戦後ですから、人も、お金も、物もなく、さらに自分たちの国民としての誇りすらも失っていたことでしょう。
そんな中、貧困の時代を脱しようと立ち上がり、頑張った人たちが数多く出てきました。その結果、高度経済成長やバブルを経由し、世界有数の経済大国に至りました。
そして実はこの "なぜ戦後復興を成し遂げることができたのか" の裏側に、日本人が幸せを感じられない原因があります。
➤日本は短期間で低リスクに発展する道を選んだ
敗戦時、日本は何ももっていません。なので今あるだけのもの(人、モノ、金の3資源)を何に使って、どれだけ最短でリターンを増やすかが重要でした。
だから今ある資源の使い道は、0から1を作る新規開発ではなくて、1を1.1にアップデートする(低コスト化、高性能化、新機能追加、等々を実現する)という流れになったのです。
0→1は時間もかかりますし、失敗してなにも残らないという最悪の結果になる可能性も高い。貧困の中でそんなことをしていたら国が潰れかねませんからその選択はできなかったはずです。
それを考えると、既に需要のあるものをアップデートしていくのは、当時としては安全で確実な戦略だったのだと思います。
国を安全にスピーディに物質的に発展させることが目的だったその時代には、ある意味理に適っているとも言えます。
➤安全でスピーディな成長には見えない代償があった
お金がない国が、安全でスピーディに成長できるなんてすごい!最高!となるのは当然なんですが、世の中上手くはいかないもので、メリットとデメリットはセットなんですね。
この国の戦略のデメリットは "不幸体質を背負い込むこと" でした。
まず、不幸体質を背負うとはどういうことかを説明しましょう。
既に需要のあるものをアップデートして売り出す戦略ということは、見方をかえればちょっと前まで「これが最高で素晴らしい!」と言っていたことを否定し、「今はこっちが最新で素晴らしい!」と塗り替えていく作業でもあります。
しかも成長するためが目的なので、お金を生み出すために必要以上にアップデートを重ねることも。(だから日本のガラパゴス化が進んだとも言えます。)
それによって欠点を探しまくり、欠点を減らすために、欠点を見るのが当たり前になりました。
そこから生まれたのが反省や改善という文化が生まれました。現在においても反省や改善は日本が誇るべきビジネス習慣です。
ただその裏ではじわじわと大変なことが起こっていたことにみんな気づいていませんでした。
それは "今そのままを良しとすることが苦手" になってしまったということです。
- 今の自分ではダメだ
- 悪いところを減らすためにもっと悪いところを注意して見なきゃ
- 今よりもっと幸せにならなくちゃ
この考え方が仕事で当たり前になって成功しているから、自分自身や家族の色んなところまで否定するクセがついてしまったわけです。
これは気を付ければ毒されませんが、気にしていなければじわじわ毒されていくレベルのクセです。
この不幸体質を背負い込みながら、急成長をしていく過程を例えるならば、せっせと外面だけを取り繕って、中身がすっからかんな張り子のトラのイメージでしょうか。
ちなみに自己否定グセに毒されている人のあるあるとして、
- 褒められたときに「自分なんて」と言う
- 自分の存在価値がわからなくて不安
- 困ったときの口癖は〇〇があればいいのに
- 人の粗さがしが上手
- ストレス発散にショッピング、やけ食い、二日酔いでお金がない
- 完璧主義、理想が高い
今これを読んでいるあなた、もしくは周りの人の中にも思い当たる人がいるんじゃないでしょうか?
親やそのさらに親は自己否定で成長してきた時代だからそれが正しいと思ってますし、その親に育てられたら子供の我々は自己否定を当たり前と捉えますし、疑うこともありません。
そしてそうやって親から自己否定型の教育を受けてきて、色々とこじらせた人たちが溢れているのが今の時代です。
今回は長くなるので省きますが、上に書いた毒されている人あるあるは自己否定型教育をやめれば治ります。これは実践済みなので間違いありません。
➤自己否定型成長の弱点
また、この自己否定型成長には欠点があります。
それは ”貧しさが普通に近づくほど、普通が豊かになればなるほど、この自己否定型成長から得る恩恵はどんどん少なくなる" ということです。
先程も書きましたが、この自己否定型成長のきっかけは飢えです。だから飢えがなくなれば頑張れない。
貧しい時は貧しさを否定して成長するのはいいでしょう。
じゃあモノが溢れ、世界一の安全安心を叶えた今はどうか?今の自分達を否定してまで成長したいという思いも湧かないわけです。十分足りているので。
でも残念なことに僕の親世代たちはバブルを、おじいさんおばあさん世代は高度経済成長を、自己否定によって作ったという自負があるから、それ以外の方法を知らないんです。
➤今は成長方法を変えるチャンス
さっきまでさんざん自己否定型成長の悪い事ばっかり書いてきましたが、そうでもしないと戦後の資源のない中で短期急成長ができなかったのは事実です。
だから最近よく経済系のコラムとかで団塊の世代の人たちを悪く言ったり、間違っていると断定する記事が多いですが、僕は筋違いだと思ってます。少なくともそれが無かったら日本を復興することはできなかったのかもしれないわけですから。まずは日本を復興させてくれてありがとう!でしょう。
ただ、そろそろ自分を否定してまで豊かさを追い求める必要もなくなってきた以上、僕らを含めたこれからの世代は砂の上に築かれた城を一度崩し、地盤を固める時期に来ていると思います。
今回は長くなってしまったのでこれくらいで!
次回は、今回読んでいただいた内容を踏まえて、じゃあインドネシアはどうなのか?そして今の日本で生きる人たちがそれをどう活かしたらいいのか?について、インドネシア人から学ぶAI時代の歩き方(3)で書いていきますね。
最後までご覧いただき感謝です!
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Sampai jumpa! サンパイジュンパ!(ではまた!)
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